どうもありあけです。
今回は元警察官漫画家が描く『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』(以降ハコヅメ)を紹介します。
『ハコヅメ』は泰三子先生により週刊誌『モーニング』(講談社)で2017年52号より連載中です。単行本も現在16巻まで販売されています。
最近で僕が最もハマっている漫画の1つです。最新刊は電子書籍で発売日に即購入しています。
ジャンルはリアル×警察×ギャグ×シリアス、といった感じです。
警察・刑事・捜査官を題材にした漫画は多々ありますが、ハコヅメのリアルさ・面白さは飛び抜けています。
警察官のリアルを酸いも甘いも読んでみたい!
『警察密着24時』好きなひと!
「警察でギャグなら『こち亀』一択やろ!」と考えている人
唯一の欠点は「知名度」だけ!おすすめです!
注)この記事内で使用している画像はTwitter公式アカウントに掲載されたもののみを使用しております。
Twitter公式アカウントは @KOBAN_JOSHI です。
あらすじ
ホワイトカラーにしてブルーカラー。
労働基準法は適用外!
安定収入を求めてたまたま警察官になった川合と、超美人&刑事部のエースながらパワハラで交番に飛ばされた藤部長。
交番(=ハコ)勤務女子二人の警察官あるあるお仕事備忘録!
ハコヅメ ~交番女子の逆襲~|モーニング公式サイト – 講談社
『ハコヅメ』の魅力
元警察官による圧倒的リアル
『ハコヅメ』の1番の特徴は、作者自身が10年間本物の警察官だったということです。
まさかの元本職です。マジものです。
警察官・刑事・捜査官を取り扱った作品はたくさんあり、特に警察官×ギャグと言えば『こち亀』こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』なんて有名ですよね。
休載なし連載ギネス記録も持つ『こち亀』ですが、公務員である両さんが副業したり葛飾署を爆破したり非現実的な要素も多いです。そこがいいんですけどもw
また警察業務に関しても取材などは事前におこなっているでしょうが、ギャグ漫画の範囲内に留まっています。
一方で『ハコヅメ』は作者が警察経験者ということもあり、勤務内容から恋愛事情、警察あるある、お約束の下ネタまでリアルに描かれています。
有名番組『警察密着24時』からも分かる通り、警察官業務の日常は一般人からすれば非日常そのものです。
しかも地上波では決して放送しない「かっこいいだけじゃない」ところもリアルに描かれています。
ギャグとシリアスの比率がすばらしい
秀逸ギャグの中身はゲスと自虐
『ハコヅメ』の魅力はギャグとシリアスのギャップにもあります。
ギャグの大半は特殊な職場に由来する長時間勤務や濃厚な人間関係、恋愛事情などを自虐風味に描いています。
この面白さは一度読まないと伝わらないと思います。
そして一度読むともう後戻りはできません!
この記事で載せているのはごく一部のシーンです。公式Twitterから引用しました。
この4ページだけでもギャグセンスが光ります!
社会問題もあつかう本気のシリアス回もある
『ハコヅメ』には数話に1度現れる渾身のシリアス回があります。(さいきんシリアス比率が多い気がしますが・・・w)
例えば「単行本第4巻 27話『トラウマ』より」からは以下の通り。
市民から嫌われる仕事の代名詞「交通取り締まり」に愚痴を漏らす新人女性警察官の河合。
ある日、交通事故が発生します。
急行した現場には道路の真ん中に毛布で包まれた物体が転がっていました。それは事故の衝撃で車から投げ出され、後続車に敷かれた赤ちゃんの凄惨な遺体でした。
その光景がトラウマになり思い詰める河合に、ベテラン白バイの宮本が喝を入れます。
「あんな光景は当事者にならないかぎり知らなくていい。その当事者を増やさないための仕事だ。」
チャイルドシートやシートベルトの不着用で、助かったかもしれない命を失うのが交通違反であること。
嫌われてなんぼの交通取り締まりの意義を教えてくれる名シリアス回でした。
また性犯罪被害者への警察の被害者聴取の在り方をはじめ、DVや高齢介護など家庭内から生じる重大事案を見極める難しさを取り上げている回もあります。
学校の教材にしてほしいくらいです。
下ネタがなければですがwwwwwwww
まさに「一触即発」を描く緊張感のある描写もあって、その時の目の書き方や表現力もすごく上手いのです。
良くも悪くも警察のリアルを描き、その上で、作者が読者に訴えたいであろう内容は真剣に描ききっています。作者の警察官経験者としての強いポリシーを垣間見ることができる名作です。
上記の漫画の良さは連載を重ねるごとに現在進行形でどんどん良くなっています。
この漫画の欠点は「知名度」だけです!!!
まとめ
この記事をまとめると、
元警察官の描いたリアルが広く深く読める力
ギャグセンスが秀逸
ギャグ要素を引き立てる本気のシリアス回は目が離せない
この漫画の本当の面白さが広まれば、もっともっと人気が出て当然の漫画だと言い切れます。
今年の年末くらいにはもっと有名になってて欲しいと思います。
それじゃあ、またね。