どうもありあけです。
今回は「図書館の大魔術師」という漫画を紹介したいと思います。
またまたとんでもない漫画を見つけてしまいました。
現在で単行本はたった4巻までしかない漫画ですが既に大ヒットの予感がします。
ジャンルは書物・知識・異種族ファンタジーといった感じでしょうか。しかし、設定や世界観が類似ジャンルの作品に比べ桁外れに壮大です。
新しいジャンルのファンタジー漫画が読みたい!
設定が細部まで作り込まれた漫画を読みたい!
さいきん激熱バトル漫画にお腹いっぱいになってきた!
緻密な設定や壮大な世界観から名作の匂いがぷんぷんします!
作者は「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」の作画担当で超絶画力の泉光先生です。
「図書館の大魔術師」あらすじ
その昔、書物は金と同様の価値を持っていた。
小さな村で姉と2人、貧しい暮らしをしていた少年は本の都“アフツァック”に憧れを抱いていた。そんなある日、一人の司書と出会い、運命が大きく動き出す──。
圧倒的な画力で魅せる異世界ビブリオファンタジー開幕!
〜図書館の大魔術師|アフタヌーン公式サイト – 講談社の青年漫画誌〜
ファンタジーで魔術がある世界で異種族が登場するし、冒頭を読んでバトル漫画を想像してしまうかもしれませんが全く違います!
知識を他人に伝えるもの、本よりもっと広い定義で「書」としてとらえて知識を守っていく図書館とその司書の物語です。
「図書館の大魔術師」の魅力
魅力的な主人公と個性的な仲間

生まれつきヒューム族とホビィ族との子供である主人公・シオ。ヒューム族は僕らの世界の中東圏の特徴があり、ホビィ族はファンタジー漫画でいうエルフ族の特徴を持っています。
小さな村でたった1人ホビィ族の血が流れているシオは、空想の世界に行ける本が好きだった。迫害の対象であるが幼なじみのサキヤと姉という理解者に支えられ、曲がることなく、優しいままでした。
村の図書館の火事をきっかけに勇気と夢を得たシオは、少しずつ変わっていき、やがて周囲の心を変えていきました。徐々に村人もシオに一目置くようになりました。
優しさと柔軟な強さを持つ青年になったシオは、異種族嫌いの少女に混血であることを罵倒されるとジョークで返し、さらに偏見を責めることなく改めさせることができるほどになったのです。
八方美人でもなく、周囲が呆れるほどのお人好しの主人公を嫌いな読者はいないでしょう。
シオが出会う人物もみなが魅力的です。シオに夢と目標と勇気を与えた司書セドナ、田舎者感を出さず淑女を演じるがイマイチ締まらない少女ミホナ。皆が個性的で全く飽きません。
世界観が桁外れに練りこまれている

この漫画の特徴は設定の深掘りがすごいところです!
もはや至高の領域と言えるレベルです。
ストーリーの鍵となる過去の事件や魔術に精霊など、既にたくさんの伏線があります。
伏線の中でも驚きなのが、表紙すらも伏線であるということですね。
単行本第1巻の巻末、第2巻・第3巻・第4巻の巻頭にはそれぞれ「風のカフナ」という本の一節が記されています。原作者はソフィ=シュイム。
本のタイトルも原作者も架空のものであり、僕らの世界には存在しないものです。ググってもそんな名前の洋書は見当たりません。
この「図書館の大魔術師」はシオの冒険を描いた物語を、登場人物ソフィ=シュイムが「風のカフナ」として描いており、それを僕らが読んでいる、ということでしょうか。
しかし「風のカフナ」はセドナのことである気もします。本のタイトルである「図書館の大魔術師」とセドナは違う人物だし、シオも違います。シオは水のマナを持つことがわかってますし。もうまったくわかんねえ。
表紙だけでここまで伏線が晴れるのも素晴らしい。
設定が斬新でこれからワクワクしかありません。
画力が桁外れに高い

読んだらわかりますが、とにかく画力がえぐいです。背景と衣服の装飾なども緻密に描かれています。よく登場する司書の制服の装飾など、登場頻度が高いものすら模様な動画緻密に描かれていて背景描写だけで読み返せます。
絵が凄すぎて、たまに物語の内容が頭に入ってこない時すらあります(笑)
シリアスとギャグ時の表情の描き分けも素晴らしく、至高の領域です。
そしてなんと単行本の第4巻でなんと衝撃のネタバレをかましています。
セドナとシオの二人の未来をすでに断言していて、現在の状況からは想像できないマジのネタバレです。
作者の頭の中には大まかなストーリーがすでにできているのでしょう。
セドナがシオに預けた本の内容はどうやらとんでもないモノで、正義感そのもののようなセドにも闇の部分があるのかもしれない。
まとめ
登場人物達の魅力
設定や世界観の作り込み
エグいレベルの画力
ありきたりなように見える特徴が3つですが『図書館の大魔術師』は上記の特徴が桁外れに洗練されていて間違いなく名作になるでしょう。
単行本は半年に一回以上の間隔をあけての最新巻になるのでとても待ち遠しいです。
それじゃあ、またね。